December 22, 2006

[Palm]

3G PalmOS Treoは出るか。

Treo680を買っている人がたくさんいるようですが、みなさまご存知のようにTreo680はGSM対応の2.5G携帯で日本では電話としては使えません。3G Treoは今の所750v -Windows Mobile OS- だけです。

ところで、私はこんな話を聞いた事があります。
『PalmOSはUMTSに対応出来無いので3G PalmOS Treoは出無い』
この話をしてくれた人も情報ソースをもう忘れたと言う事で真偽の程は定かではありません。
が、今日探しモノをしていて海外の掲示板でこんなやりとりをしているのを見付ました。

Palm OS Treo on UMTS HSDPA ???

英語は弱いので間違っているかも知れませんが、こんなやりとりでしょうか。
『3GのPalmOS Treoって出ないの?』
『噂だけど、PalmOSに問題があって3G-UMTSに対応出来ないらしい』
『UMTSは音声とデータの同時通信を必要しているけれど、PalmOSはそれが出来ないので絶対出ない』
『いやいや、PalmOSはそれは扱えるよ』

どちらも情報ソースの提示は無く、結局、私が聞いた話とドッコイドッコイですが、海外でも同じやりとりを見ると言う事は、これって有名な話なのでしょうか?

先日、Palm Inc.はACCESSからOS5の永久ライセンスを締結しました。それからPalmInfoCenterがACCESSがALPの供給が遅れていると報じました。後者はACCESSが否定をしましたが、ACCESSは株価が過去最低を記録したと今日の日経にちょうど良く出ていました(鳴り物入りでやった割には結果が出せて無いって事?)。

ACCESSはどうも芳しくないこと。Palm Inc.が新しいOSよりも古いOSを取ったこと。

今の状況をみると3GのTreoは750vのひとつだけで、次に出るのがPalmOS版かも知れません。しかし、今後Windows Mobile搭載の物だけが出続けるとなると、先の噂の「技術的な問題」が気にかかってきます。噂は本当だったのではないか、と。

Treo680はOSのバージョンが「5.4.9」でした。これが「5.5」になった時にどうなりますかねぇ。

Posted by nic at December 22, 2006 12:29 PM
Comments

お久しぶりです。この話、個人的に好きなので(笑)、ながながと解説させていただきます。

Palm OSとUMTSの関係ですが、単純化してしまえば、にっくさんが聞いた話が正しくて、海外でも必ず同じ内容のレスがついています。

ややこしいのは、厳密に言うと正しくないからです(笑)。つまり:

1:Palm OSはシングルタスクOSである。
2:シングルタスクOSは二つのことを同時にできない。
3:UMTSは音声とデータの同時処理を必要とする。
4:1〜3より、Palm OSはUMTSに対応できない。
5:4より、3G(=UMTS対応)Palm OSデバイスは不可能。

これが3G Palm OSデバイスが出ないことの「証明」です。この証明が妥当でないのは、前提2が誤りだからです(あとは全部正しい)。シングルタスクOSでも二つの処理を同時に行うことは可能です。ただし、二つの処理が同時に処理されることを前提して設計されている必要があります。これを「協調的マルチタスク」と言います(古いMacユーザーなら聞き覚えのあるフレーズでしょう)。よって、理論上はシングルタスクのPalm OSでも、UMTSに対応できるはずです。

話はこれで終わりません。問題はこの「理論上は」です。にっくさんがリンクされている掲示板で「technically」と言われているのは、「技術的には」というより「理論上は」というニュアンスだと思います。つまり、無理じゃないけれど、それをまともにOSに組み込むことはとっても大変だということです(Mac OS X以前のMacで爆弾がよく出ていたことを思い出して下さい)。想像するに、Palmの上層部は、いまのPalm OS 5の上にUMTSの機能を載せるよりは、Windows Mobile機を出しておく方がはるかにメリットが大きいと判断したんでしょう。

さて、ここでタイトルの疑問にお答えしておきましょう。個人的な予想ですが、3G Palm OS Treoは出ますね。PalmはACCESSからPalm OS 5の永久ライセンスを受けただけではありません。ソースコードを変更する権利もライセンスされました。つまり、これまではOSの仕様で黙らざるをえなかったことが、自分たちの手で改造できるということです。大枚はたいてこの権利を買い取った理由は、もちろん、次世代Treoに自社改造版Palm OSを載せる以外にないでしょう。そして、いまのPalm OS Treoに、OSレベルで変更しなければいけないような問題点はUMTSへの非対応以外になにかあるでしょうか。

Posted by: 小山 at December 23, 2006 10:40 AM

先生、ありがとうございます。

出先なのでコメントはまた後ほど

Posted by: にっく at December 23, 2006 01:27 PM

どうもご無沙汰してます。また餃子やりますか。

分かり易い解説ありがとうございます。:-)
協調的マルチタスク、OS8やWindows95の頃に言われていた「疑似マルチタスク」ってやつですね。同時に処理は出来ないけど、切り替えたり交互に処理することで平行して動作する(ように振る舞う、ユーザーやアプリケーションからはそう見える)わけですね。
これをやるとなると、OSに組み込む事も大変ですが、多くの処理を高速にこなさなくてはいけないハードのスペックも気になるところですね。(思えばWindowsマシンも486からPentiumに劇的に進化しました。Macintoshなら603辺りからG3辺りでしょうか)

さて、お楽しみの続きの部分です(^_^)。
Palm Inc.が再びOS部分に手を入れるとなると、PalmとPalmSource分割前の感じに戻るわけですね。なんのために分割したのやら、という感じもしますが、PalmSourceはOS6、それからその先のLinuxプラットフォームに注力していた(中国のLinux企業を買収したのでしたよね)のでACCESSはPalmOSが欲しかったと言うよりはそっちの方が欲しかったのかも知れませんね。(そうなると私が勝手にPalmOSが欲しかったと決めつけていただけかも知れません^^;)
ALPはLinuxプラットフォームにPalm OS Emulatorが載るだけで、強い結びつきもみられません(ALPを採用したベンダーが載せるか載せないか選べたのだったかな?)。

ようするにACCESSはPalmOSにはさほど興味が無かった、と。

ということでACCESSの話はこの辺まで。
次はPalmOSを再び手にしたPalm Inc.のお話です。

PalmOSが使えなくて仕方が無くて、WindowsMobileのUMTS、3G機を発売した。時流というか会社の経営を成り立たせるためか、とにかく3G機は必要、というわけですね。そしてPalmOSそのものは必要とされているか -いえ、2.5GではあるもののPalmOSを出した(680)事を考えればPalmOSは必要とされているのでしょう。となると小山さんのおっしゃる通り3GのPalmOS機はPalm Inc.も望んでいるのかも知れません。

後は妄想っぽい話です(^^;
OSはどうなるのでしょうね。5.5みたいなマイナーアップになるのか、新しいOS6 -cobaltにあらず- を作るのか。そういえば冒頭でハードの話をしましたが、12月6日付けのPalmFanで新型XScaleプロセッサの記事が出てましたね。806MHzで動作するもので、当初は1.2GHzでデモを行っていたとか。手元のTreo 680が312MHzですから2倍から3倍というところでしょうか。あまりOSが大きく変わればプロセッサの変更もありえますし、逆にあまり変えなければ同じ流れを汲むプロセッサを採用する事も考えられます。(ARMならあまり変わらないのかもしれませんが...)

PalmFanと言えば11月19日付けで創業者のJeff Hawkinsが『ハンドヘルド製品(Pilot,PalmPilot,Palm),スマートフォーン製品(Treo)に続く,新しいカテゴリーの製品』を開発、発売予定という記事が出てましたね。こちらも気になるところ。注力している、スマートフォンの恩恵を受けてないのが日本でどう現れる(日米Palm Userの温度差?)のかも楽しみ。:-)

まだもうしばらくPalmで楽しめそうですね。

Posted by: にっく at December 24, 2006 02:41 PM

どもども。長い解説を読んでいただいてありがとうございます。空港の床に寝転がりながら書いた甲斐がありました(笑)。

> ようするにACCESSはPalmOSにはさほど興味が無かった、と

PalmSource買収以降の動きを見ると、やはりそうなんでしょうね。日本のPalm OSユーザーとしてはは悲しいですけど。

> 3GのPalmOS機はPalm Inc.も望んでいるのかも知れません。

僕は700pがでたときに、PalmにPalm OSデバイスを出しつづける意思があることを確信しました。既に700wがあるのに、たいして650と変わらず、主な違いは高速通信のEVDO対応に尽きるデバイスが発売されたのは、ユーザーやキャリアからのニーズもあるでしょうが、Palm自身がPalm OSデバイスを出す必要性を感じていたたからと思います。まあ、いまでは、にっくさんが挙げられたように680が出たことにより、もはや疑念の余地はないと思いますけど。

#蛇足。ふと思いましたが、EVDOも3Gの一種ですので(ただしTreoが対応しているのは同時処理を必要としないバージョン)、そのいみでは3G PalmOS Treoは、既に出ていると言っていいですね。気付かなかった(笑)。

> OSはどうなるのでしょうね。

やはりまずは5.5じゃないですかね(実際の数字はともかく、実質的に)。Palm OSを通常のマルチタスクOSにすることは、会社経営からすれば緊急に求められていることではありませんから、5.5、5.6、5.7と必要なところだけ(たとえばUMTS対応など)変更していき、時期を見計らって新OSを投入すると。

> まだもうしばらくPalmで楽しめそうですね

まだまだPalmで楽しめますよ(笑)。

Posted by: 小山 at December 25, 2006 11:11 AM

> まだまだPalmで楽しめますよ(笑)。

とりあえずTreo 680で手を焼かされています(にがわらい)。

Posted by: にっく at December 26, 2006 12:06 PM
Post a comment









Remember personal info?